« 2006年11月 | トップページ | 2007年1月 »

2006/12/10

【ばかのじう】養老天命"骨折はイヤっす"反転地


(岐阜県養老町)

ゆ:
 おい、「ばかけんちく探偵団」始めて、もうすぐ2年も経つぞ。早ぇーなー。

も:
 よく持ってるよな。あっと言う間に企画だおすと思ったけど。でも、ここ数カ月全然更新してなかったし、実際には、ほんまに企画だおしギリギリじゃないのか(笑)。

ゆ:
 しょうがないだろ。ウチは「絶対現地主義」なんだから。数かせぐためだからって、行って見てもいないものを、アレコレ言うわけにはいかないし。なんかこのぐらいのダラダラ具合がちょうどいいんだよ。

も:
 それしたって、ここ取材したの去年の10月だぞ(笑)。さぼりすぎだよ。それにしても一周年記念つってずいぶん遠くまで行ったなぁ。そのくせ、ページ化1年越しんなっちゃって、めちゃめちゃカッコ悪くないか、オレら?。

ゆ:
 実質、2周年記念だもんな(笑)。でもその長い未更新あけを飾るには、コレぐらいインパクトのあるやつじゃないとな。探偵団と同じ、ちょうど2年前、永世チャンピオンと誰もが思っていた、浅草の「おいウンコのってんぞビル」を、イッキにブチ破って、堂々「ばかけんちく王」にノシあがったのがコイツ。

も:
 もう「キング・オブ・キングス(声:谷村)」なのは疑いねーよな。



--------------- 以下、取材当時の模様 --------------




も:
 公的な公園の中に、こんなもん作ったってだけでもスゴいよな。もはや、コレが何なのかさえ、よく分からんしな。見た目にはほとんど「ヤミナベの巨大模型」に見えるけど。このフッきれ方は、尋常じゃないな。

ゆ:
 どうやら、けんちくっていうよりは、なんか「アート作品」らしいぞ。コレ全体で一個の「作品」だってさ。

も:
 そうか、「作品」と言ってしまえば、もう「やりたい放題でもOK」という、納得いかない例のパターンか?。その究極版だな。


ゆ:
 なんたって「作品」だからな。この逆切れぶりはコワいぞー。一度中に入ったら、作者の中では「なんでもアリ」だからな。突然何に襲われるか分かんないからな!。落ちついて一つづつ見てこ。オレにつづけ。

も:
 お、なんかドリフの「探検コント」っぽいな。お前、いかりやで隊長な。で、オレ志村。サファリ・キャップと半ズボン持ってくりゃよかったな(笑)。


---------------------------------------------

■「極限で似るものの家」■

ゆ:
 うわ~、なんかいきなり咬まれたぞー。何だこのタイトル?。


も:
 家か?、家なのか?、これ?。どうやら、屋根や地面に描いてあるのは岐阜県の白地図みたいだけど。家が県?。県だけど家?。???。

ゆ:
 中は迷路だな。ガキがめっちゃハシャいで走り回ってるけど、アブねーよ。人や壁にブツかるし、しかも向こう側はいきなり坂になってるし。転げ落ちたら上がれないぞ、この角度。


も:
 あっ、隊長!、風呂発見。なんか壁に半分埋まってっけど。あと、レンジ台とかもあったぞ。


ゆ:
 こっちには、机と電話があったぞ。しかも「最初の電電プッシュホン(笑)」。子どもが、いじくって、「何にも言わな~い」とか言って受話器ほおり投げてたけど。

も:
 「セーラームーン」とか「ドラゴンボール」の声が聞けるよ!!、とかしとけばいいのにな。子ども心をキャッチするのがヘタだなー(笑)。



ゆ:
 でも...なんかさぁ、こういう家具類で、無理矢理「家」ってしてないか?。それ以外はただの迷路じゃん。
 あっ、待て。これを見ろ!。

も:
 なんすか隊長!。  





ゆ:
 隊長ってゆーなよ!。まわり子どもばっかりなんだから、ホンモノのアホな大人と思われるだろ。
 これこれ、入口でもらったパンフ。これに各場所の説明が描いてあるぞ!。


も:
 ホントだ。「養老天命反転地 使用法」だって。えと、ここは「極限で似るものの家」だから...。


●今この家に住んでいるつもりで、または隣に住んでいるようなつもりで動き回ること。

●一組の家具は、他の家具との比較の対象として使うこと。

●中に入ってバランスを失うような気がしたら、自分の名前を叫んでみること。他の人の名前でもよい。

●思わぬことが起こったら、そこで立ち止まり、20秒ほどかけて(もっと考え尽くすために)よりよい姿勢をとること。


ゆ:
 .......帰ろっか....。
 ...............アブねーよ、絶対....。

も:
 あっ、そっか。イッちゃってるんだ、もうココ全部が(笑)。確かにそんな気はしてたけど、ここまで直球だとはな(笑)。う~ん、普通の公園の中に、ここまでイっちゃってるものをつくるとは。しかも金さえ取る!。さすが王者の風格!。オモロいっ!。


ゆ:
 あー、なんかオレ、気持ち悪くなってきたんだけど...。なんかさ、昔の同級生から突然電話かかってきて、オモムロに「すばらしい集まりがあるけど、来ない?」とか言われた、ああいうイヤーな感じにそっくり。おえ。

も:
 いーんだよ、こんな「使用法」無視してりゃ。周り見てみろよ。この課題地道にコナしてるヤツなんか一人もいないし。それどころかパンフ見てるヤツさえいねーぞ。




ゆ:
 えー?、「よりよい姿勢」取らなくていいの?。
 「住んでいるつもり」にならなくちゃいけないんじゃないの?。
 誰かが見張ってて、「君は、自分の名前を叫んでいないね!」とか、叱られるんじゃないの?。課題しないと、追加料金取られたりとか...。

も:
 だめだ、隊長すっかり怖じ気づいちまった。天命反転地恐るべし!。


---------------------------------------------

■「精緻の棟」■

   

も:
 ドンブリに行く前にまたこんな迷路が。迷路好きだなー。

ゆ:
 なんかさぁ、10年くらい前に何故か突然ブームになった「巨大迷路」とさぁ、変わんないじゃないか?。特にこどもの視点から見れば。

も:
 いやでも、ここの方が数段上だよ。アブナさ的に(笑)。なんかこう、「念」がこもってそうでヤだよな。

ゆ:
.....「しかしながら道」って?。もはや日本語すら飛び出てるな。




も:
 ど、「どんな道」?。どんな道って、こっちが聞きたいよな(笑)。




ゆ:
 いや、さっきの家もそうだけど、建ってるものだけで充分おもろいのにな。こういう書き文字とか、さっきの「使用法」みたいな「コンセプト」めいたものがチラついてくると、とたんにサメちゃうよな。

も:
 さぁ、ここを抜けるといよいよドンブリの中に突入するわけだが...。


■ 楕円形のフィールド ■



ゆ:
 このヤミナベのドンブリん中のことを、「楕円形のフィールド」って言ってるのか。

も:
 いやでも、この眺めはすげーな。パンフレットとかを見ると、この施設の目的は「非日常的な空間で、普段と違った感覚で世界を見よう」みたいなことらしいけど、確かにこんな異世界だったら分からないでもないな。やりたいこと。



ゆ:
 う~ん、確かにそれはそうだけど。なんかこう、デザインとして気持ち悪いくないか?。なんか飛び出た内蔵みてるみたいで。この肌色っぽい感じがスゲーつらいんだけど、オレ。

も:
 この黒いのは?、エーと。「もののあわれ変容器」。その手前のピンクの迷路みたいのが、「宿命の家」。

ゆ:
 もはやタイトルの異様さごときには驚かなくなったな。というか、いちいち意味考えてられないもんな(笑)。

も:
 それから、あっちの白いのが「白昼の混乱地帯」、んでこっちのが「陥入膜の径」。

   

ゆ:
 でもさ、色々名前や形が違うわりには、全部「迷路」じゃん。結構ワンパターンだよな。

も:
 あー、確かに。ちょっと飽きてきたよな。

ゆ:
 おっ、でも何か地下への入口みたいのがあんぞ。行ってみよう。


も:
 これの名前は「地霊」だって。洞窟みたいだな。なんかホンマのドリフコントみたいになってきたぞ。

ゆ:
 おい、中は真っ暗だぞ。手探りで進まなきゃならないぐらい、スゲー暗さ。しかも、床がデコボコしてて、恐いよ。
 .........うわっ!

も:
 どうしました隊長!。

ゆ:
 手探りで歩いてたら、向こうから来たオバサンの顔、思いっきりさわっちゃったよ(笑)。

も:
 すごい闇だからな。ちょっと普段の生活で、ここまでの暗さって体験できないよな。これ、出られなくなった人、いるんじゃないか。モノすげー、恐いよ。

ゆ:
 なぁ、結局これも「真っ暗な迷路」じゃん。暗いから面白いけどさぁ。

も:
 あっ、そういえば、さっきのパンフの「課題」、ここのはどうなってるか見てみようぜ。


ゆ:
 いや、オレはあんまり気が進まないけど...。


●空を、すり鉢形の地面に引き下ろすようにしてみること。

●「極限で似るものの家」の光景を出来るだけ思い出すこと。そしてその逆も試すこと。

●不意にバランスを失った時、世界をもう一度組み立てるのにどうしても必要な降り立つ場の数、種類、位置を確かめること。

●「宿命の家」「降り立つ場の群」と呼ばれている廃虚では、まるで異星人であるかのようにさまようこと




ゆ:
 .......やっぱ、帰ろっか....。
 ...............やっぱ、アブねーよ、絶対....。

も:
 ぎゃはは、「異星人であるかのようにさまようこと」ってなんだ?(笑)。作者自身、やってみたんか、っつーの(笑)。いやぁー、オモロい!。

ゆ:
 あー、またオレ、気持ち悪くなってきた。おえ。
 どうして普通にさしてくれないんだ?。自由に遊んじゃいけないのか?。どうし^龠齲斎*(&鼬んな皷%鼾黼*黹黙*黷言っても黌~龜麿@麻麟麗麋#鶉%&!鸞・・ゝ・・е・・んだー!。

も:
 いかん隊長がまたハマった。セリフ化けてるし。だから、無視すりゃいいんだって、こんな課題。


ゆ:
 ...う~ん、さっき言ってた「非日常的な空間で、普段と違った感覚で世界を見よう」か?。これはわかる。確かに、あの真っ暗な迷路とか、ワクワクするもんな。全然OK。
 だけど、そのために変なネーミングや、この気持ち悪い「課題」とか、本当に必要なのか?。

も:
 いやぁ、子どもとかはそんなの全然見てないし。でも大はしゃぎして喜んでるもんな。


ゆ:
 じゃあ、この「ブキミさ」は何のためなんだかなぁ?。

も:
 そりゃやっぱ、「作品」だからじょうがないんだろ?。「作者の意向」っていうか、「コンセプト」なんだろうから。

ゆ:
 じゃぁさぁ、これだけここに人がいるのに、「作者の意向」を、誰れも気にも留めてないってことか。それでいいのかなぁ、作者。

も:
 要するに、中途半端なんじゃないか?。「自由な公園」なのか、「作品」なのかさぁ。

---------------------------------------------

ゆ:
 それにしてもちょっと、ここ歩くのコワいよ。急に坂になってたり。だいたい、この肌色の部分、コンクリみたいに固いじゃん。ころんだら完全にアウトだよ。

も:
 だって、バランス感覚を狂わせるのが目的なんだろ?。しょうがないじゃん。

ゆ:
 それにしたってちょ、ちょっと、待ってよ~!。こんなの登るのかよ~。こぇーよー。

も:
 あ~、やっぱ、みんな同じように登るから、すぐ芝生がハゲちゃうんだろうなぁ。管理する人も大変だろうな。

ゆ:
 管理する人っていえば、なんかガードマンみたいな人も数人いるよな。巡回してんじゃなくて一ヶ所にずっと。何してんだ?。


も:
 やっぱ特に危ないところで見張ってるんじゃないか?。転げ落ちたら即骨折みたいなところで。

ゆ:
 あっ、なるほど。ここもそういえば恐いな。
...ちょ、ちょっと、そこのニイさん。あんた、そんなにすました顔でよくそんなガケップチをタカタカ歩けるな!。


も:
 そういえば前に建築の雑誌で見たんだけど。ここがオープンしたときに、確か開園5日間で骨折した人が2人出たとか書いてあったぞ。

ゆ:
 5日間で2人!?。すげぇ打率だなぁ。

も:
 ひょっとしたら、その時には、この柵とかなかったんじゃないか?。それなら落ちるしホネも折れるよ。だいだい、本気のアート作品なら、柵とか注意書きとかは、最初からはつけないだろうな。作者がイヤがるだろ。

ゆ:
 あっ、ほんとだ。いかにも後づけっぽいし。
 やっぱ、オープンしてみたらみんな転がっちゃうんで、急いで柵作ったり、警備員おいたりしたって感じだよな。でも、こうなると作者も逆にかわいそうかもな。後から余計な物が取り付けられちゃってさ。でも「バランス感覚を揺さぶる」ってのがコンセプトなんだったら、危ない箇所も少しはあってもしょうがないのかもな。

も:
 いやでもさ、その建築の雑誌にさぁ、結構恐いこと書いてあったんだよ。

ゆ:
 なに?。

も:
 けが人が出てるってのを聞いた作者のコメントがさぁ、
「新しい文明をつくり出すためには、その代償として骨を折ることもやむを得ない。」
...とか言ってんだよ....。


ゆ:
 げ。
 ...............ギャグで?。

も:
 マジで。

ゆ:
 ...............やっぱ、アブねーや....。


も:
 いくらなんでも「やむを得ない」はないよな。それじゃぁ、喜んで見に来て、運悪く骨折した人が浮かばれねぇよ。

ゆ:
 するてぇとなにか!、作品のコンセプトのために、客は犠牲になってもやむなしってか!。むがー!!(怒)。だいだい、「新しい文明」ってなんやねん!。ここに居るみんなに分かるように説明しろっちゅーねん!。

も:
 いや、そこまで怒らなくても..........。

ゆ:
 分かった!。そこまで言うんなら、もう、ええ!。こっちにも覚悟があるぁ!。
 声を大にしていうが、オレはこの「作品」、嫌いだ!。
 ..........嫌いだぁー!!。

も:
 落ちつけよ、おい。さっきは「確かにワクワクする」とか「ある意味、全然OK」とかいってたじゃんか。
 作者のコメントとか、「使用法」のパンフとか、そういう情報知らなきゃ、素直に楽しめると思うけどなぁ、おれ。

ゆ:
 いや、公園じゃなく「作品」と名乗るなら、そういう裏に流れてるコンセプトも含めて「作品」のはずだろ?。確かに、「場所のみ」なら面白いが、ここはやっぱ裏に流れてるものが、気持ち悪すぎる。おれには合わない。こういう感覚は!。

も:
 確かになぁ。「場所の面白さ」に比べて、「裏側のブキミさ」のギャップの激しさはすさまじいよな。なんか、何の予備知識もなく遊んでる子どもとかがうらやましくなってきたな(笑)。

ゆ:
 .......なんか、おなか痛い。

も:
 興奮しすぎだよ(笑)。腹減ったし、もう出ようぜ。


ゆ:
 あ~、やっとこのブキミな世界から脱出できたな。けっこう、なんか精神的にダメージ、っていうか、ヘコまされたよ。おれ。

も:
 いや、考え過ぎだって。おまえみたいにゲッソリして出てくる人なんか全然いないじゃん。やっぱ、あのパンフレットをウカツに読んじゃったのが敗因だな。



ゆ:
 しかし、個人の思念をここまで形にできるっていうのは、ある意味すごいよな。精神的にも、政治的にも、経済的にも。

も:
 確かに、このインパクトに打ちのめされたっていうのは認めざるを得ないよな。こういうものを創り出すアーティストっていうのは、やっぱすごいってことなのかな。



ゆ:
 でも、こういう「個人の内面の業」みたいな重いもののインパクトで人を驚かすのだけがアーティストの仕事じゃないだろうに。だいたい、この作品のコンセプトを丸ごと受けとめて、誰か幸せになるやつ、いるのか?。

も:
 確かになぁ。「鈍くなった感覚・感性を取り戻す」みたいな目的は全然OKなんだけど。手段としてこれがベストなのかなぁ、って気はするよな。ちょっと「ヘタ」って感じするよな。

ゆ:
 やっぱ、何も考えずに走り回る子どもが、一番ここで幸せな存在なんだろうな。

---------------------------------------------

ゆ:
 ところでさ、入るときにチラっと見えて気になってたんだけど。この出入り口のチケット売場の所にある、これ、なんだ?。

も:
 「反転地グッズ販売」?。

ゆ:
  は、「反転地グッズ」!?。「グッズ」だとぉ?。散々、こんな内蔵みたいなもん見せといて、グッズときたか!?。


も:
 おい、しかも、これ。見てみろよ。

ゆ:
 ちょ、ちょうちん?。あの、全国どこでも売ってる?、ペナントの流れを受け継ぐ「ばかみやげ」ベスト1の?。
 旅行好き夫婦経営のスナックとかに、これみよがしに何十個も飾ってある、あのちょうちん?



も:
 ぎゃはは。なんなんだこのギャップ。今まで「世界の変革!」とか、眉間にしわ寄せてたのに。ちょうちんがお出迎えかよ~(笑)。
 ...おい、なにうなずいてんだ?。

ゆ:
 うんうん、なんか安心するよ。やっぱこうでなくちゃな。これが正しいニッポンだよな(笑)。おー、なんか元気でてきたよ。

---------------------------------------------

も:
 腹減った。メシ食おうぜ。


ゆ:
 ...と思ったら、おい、こんなところに屋台村ができてんぞ。すげー数だな。

も:
 地元の人が出店してるんだろ。反転地も、これでなかなか観光資源として地元に貢献してるってことだろ。

ゆ:
 おい、あ、あれ、見ろ!。

も:
 なに?、またなんか変なものあったのか?。
 あっ、あれはっ!。


ゆ:
 は、は、「反転地うどん」!?。今度は、うどんか?。

も:
 ぎゃはは、「味自慢!名物 反転地うどん」ってか(笑)。よし、おれ、絶対食うぞ。これ頼も!。





ゆ:
 おー、揚げジャガとうどん!。この昼飯のしょぼい感じがいかにも「観光」って感じでいいなぁ。

も:
 ....でも、なんか別に、普通のうどんやんか?。どこが「反転地うどん」なんだ?。

ゆ:
 やっぱここも結局は、運転疲れの親父、イライラする母ちゃん、車酔いの妹、そして、揚げジャガとうどん。こういう風景が似合う、立派な「観光地」ってことだよな(笑)。なんかホッとしたよ。


も:
 ああっ?、これはっ!?。

ゆ:
 なに?、なにが出た?。

も:
 食い進んでたら、どんぶりの底から、揚げが出てきた!。
 あっ!、ひょっとして....。

ゆ:
 ....ひょっとして、具と麺が逆さに盛ってあるから「反転」っていう落ち、かな?。

も:
 うん....、おれもそう思った、今。

ゆ:
 ..........

---------------------------------------------

ゆ:
 おい、なんかイベントやってるぞ。

も:
 「養老天命反転地 開園一周年記念 秋の養老園遊会」だって。

ゆ:
 「坂本冬美の歌まねショー」??。「琴演奏」??。その繰り返し?。

も:
 しかも、「琴演奏」、中止って書いてあるぞ。雨降ってきちゃったからだろうな。

ゆ:
 じゃぁ、「坂本冬美の歌まねショー」だけ?。まぁでも、坂本冬美が来るならすげーよな。

も:
 違うよ、よく見ろよ「出演:FUYUMI」って書いてあるぞ。


ゆ:
 ...誰、それ?。

も:
 やっぱ、坂本冬美のそっくり芸人かなんかだろ?。

ゆ:
 うわぁ、寒~。しかも、「FUYUMI」って。
 「YAWARA!」みたいでやだなぁ(笑)。


も:
 しかも、これ、客がいねーよ。雨、降ってるしな~(泣)。

も:
 う~、つらい風景だなぁ~。FUYUMIもつらい仕事やな~(泣)。
 おっちゃん、おもわずFUYUMI応援しちゃうよ。


ゆ:
 しかしなぁ、あの偉大(笑)な芸術作品の一周年イベントなのに、このしょぼさは?。ものまねタレントって。

も:
 いややっぱ、「極限で似て非なるフユミ」ってことだろ(笑)。

ゆ:
 ち、ちなんでんのか!?、実は(笑)。深いな~。


---------------------------------------------


ゆ:
 おい、ほら、公園のトナリの遊園地のタワーで、ゴリが手ぇ降ってるし(笑)。

も:
 やっぱ、あの反転地だけが相当浮いてるんだろうな。まわりは堂々たる「ニッポンの観光地」の風景だもんな。

ゆ:
 作者にしてみれば、世の中を変えるぐらいのイキゴミで作った自分の作品が、提灯やうどん、ものまねショーやゴリなんかに囲まれてるっていう現実は、どうなんだろうな?。


も:
 ある意味、まるっきりの「逆ズリネタ」だもんな(笑)。上目づかいで「新しい文明をつくり出す!!」とかタクラんでるところに、突然、ハゲズラかぶらされるみたいなもんだろ(笑)。

ゆ:
 いやぁ、ゴリの方が、先にここに居たわけだしさ。「芸術だか何だか知らねぇけど、後から来てエバんじゃねぇよ」、感じじゃねぇか?。ゴリとしては(笑)。

も:
 「オレの客、取んじゃねぇよ!」とかな(笑)。

ゆ:
 いや、まじめな話し。ものまねショーやゴリの方が、標準なんであって、反転地の方が異常発達しちゃってるんだと思うよ、やっぱ。その辺のバランスが今一実感できてないんじゃないかな、反転地側の人達には。

も:
 ヘタすると、「低レベル」扱いされそうだもんな。「この芸術を解さないとは、チミたち、わかっとらんなー」みたいに(笑)。もしそんなんだったら、まず地元の人達にメチャメチャ失礼だよな。

ゆ:
 まぁ、作品がどんなに高尚だろうとなんだろうと、そんなのは一切無視して、どんどん反転地をネタに稼いでほしいよ。地元の人には。それは全然悪いことじゃないよな。

も:
 作品をどう理解するかは、もう完全に個人の好みだな。いいか、悪いか、じゃなくて、好きか、嫌いか、だろ。

ゆ:
 オレにとっては、とにかく、「感性の回復」みたいな目的はすごくよく分かるんだけど、あらゆる面で、スワリが悪いというか、なじみが悪いというか...

も:
 確かに、違和感、て印象が強い施設だったよな。なんかこう、ちょっとした見せ方が「ヘタクソ」なんだろうな。おしいけど。


ゆ:
 あー、なんかでも、うどん食って、ゴリとかFUYUMIとか見てると、反転地で受けた感性のダメージが、なんだか回復してくるよなー。


も:
 あはは、そりゃぁ、話しが逆だっつーの!(笑)。


【1997年11月 掲載】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/12/09

【ばかのきう】巨大バボちゃん教習所


(東京都目黒区)

ゆ:
 おぉっ!?、スゲェー。もう、面白すぎ。赤い玉がメリ込んでんぞ(笑)。

も:
 いや、逆に玉、産んでるんじゃねぇか?。ビルが。このまま産み落として、上手いこと転がして、山手線に当てようとしてんだよ。

ゆ:
 いやマジで、山手線に乗ってて、これ始めてみたとき、ギョっとしたもんな。ギョっとしたっていうか、恐かったよな。こっち来たらどうしよーみたいに。

も:
 裏から見ると、こんな感じで、何てことはないビルなんだけどな。面してる通りの側はこんなフツーなのに、裏は玉、っていうのは、やっぱ山手線を威嚇してんだろな。「静かにしねぇと、産むぞ。コラ。」みたいに。

ゆ:
 いやこれ、自動車教習所なんだよ。玉のある側は、教習コース。

も:
 ってことは、教習生に威圧感与えるのが目的か?。こんなの目の前にしながら、「縦列駐車」とか「坂道発進」とか、落ちついてできねーよな(笑)。「おら、早くしないと玉が来んぞ! 玉が!」とか、生徒ビビらして、教程ダブらしてその分稼ごうってコンタンかも。


ゆ:
 いや、この教習所「ヒノマル」って名前なんだよ。だから建物も「ヒノマル」にしたんじゃないか?。

も:
 うぁー、典型的な「ヤンキー・タイプ」かもな。もう、「モチーフそのまんま」丸だしの。いくらなんだって、ヒノマルにチナミすぎだって(笑)。

ゆ:
 でも、「ヒノマル」はいいにしても、なんでこんなダークなカラーリングしてんだ?(笑)。ビルが白くて、もっと玉も真っ赤だったら、「おぉっ! ヒノマル!」っと思えるのに。

も:
 確かに、色的に「ワル」っていうか、「ハカイダー」入ってるよな。

ゆ:
 でも実際、「教習所」ってかなり「ヤンキー」なところだったじゃん?。特に教官が。結構、意味無くエバり散らされた思い出のある人、多いんじゃないか?。こっちは初心者だってのに、ちょっとモタつくだけで、もう「ダメ人間」扱いされたり。


も:
 あー、元ヤンキーだった女子の先輩が受付やってたりな(笑)。あと、元同じクラスの不良と教程重なって、ヤツの方がズンズン遅れてったりして、妙に気まずかったり。
 なるほどな。そういえば「免許取る喜び」より「教習がムカつく」ほうが勝ってて、行くのがメチャ気ぃ重かったような気がするな。

ゆ:
 「教習所」自体が、けっこうナチュラル・ボーン・ヤンキーなのかも。天然。だと建物が「ヤンキータイプ」なのにも納得いくな。

も:
 ここまで無意味で面白いと、山手線とかで、通り過ぎて見る分にはいいよな。「街にアホを持ち込む」ってことで。でも、近所の人はツラいだろーな。



ゆ:
 これ見てみろ。どうみても道の向こうから玉が転がってくる寸前、って絵だよな。もー「毎日レイダース」(笑)。「毎朝家を出る時、軽~いパニック気分が味わえます。」って感じ。

も:
 やだよ、そんな気分。これのせいで地価下がってんじゃないか?。この辺。


ゆ:
 それからこれ。すぐ横のマンションの階段からの風景。もー、ここまで迫られてるとかなりキツいな。

も:
 「玄関開けたら2分でバボちゃん」だな(笑)。暑苦しいことこのうえねーな。





ゆ:
 んで、結局この玉、中は何なんだろな?。やっぱ、玉の内側にも、教習室とかちゃんと入ってんのかな?。

も:
 というわけで、探偵団はバボちゃん内部への潜入を試みたんだが...。

ゆ:
 教習生装って簡単に入れたな。ビルの窓から見るとこんな感じ。

も:
 結局の所、ビルはビルで四角く建ってて、玉の部分はホントに外壁にくっついてるだけなんだよな。



ゆ:
 で、玉の裏っ側がどんなかっていうと、こんなふうに普通どおりに窓があるんだけど、その表は、おわんにふさがれてる感じ。内壁しか見えない。玉自体に穴や窓は全然無いから真っ暗だし。

 


も:
 内側はなぜか白いんだよな。

 .......で、結局何なんだよ。この玉?。どうみても何にも使われてないよな。やっぱ、「ヒノマル」をアピールするためだけに産まれてきた玉なのか?。

ゆ:
 どうせなら、内側に映画とか映せばいいのに、「ドームシアター」(笑)。教習用の映画あるじゃん。あの毎時間見せられるやつ。何だか笑わずにはいられない、あの映画。

ゆ:
 あー、あれね。最終教程だけ、なぜかドラマ仕立てなんだよな。事故起こしちゃった青年の「つぐないの日々」のドラマとか(笑)。この「教習映画」って、「笑い」的にもかなりイイ線いってるよな。天然。

も:
 「タカシ! あんた何てことしてくれたのよーっ!。わーん。」とか、母親がいきなり泣いたりしてな(笑)。ホンマは笑いの箇所じゃないのに、教室爆笑したりして。

ゆ:
 だったらいっそ、バボちゃんの外壁も白く塗って、夜だけ壁面に普通の映画上映すれば、「ドライブ・イン・シアター」として結構儲かるんじゃないか。駐車スペースは充分だし(笑)。

も:
 本編上映前に、前座で「タカシ! あんた何てことしてくれたのよーっ!。」もやって欲しいよな(笑)。


【1996年10月 掲載】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/12/08

【ばかのはち】けんちくは「顔」が命


(京都市中京区)

ゆ:
 いやー、ばかけんちく探偵団、初の関西上陸だね。

も:
 そやね。でも初の関西物件がこんなしょーもない「顔ビル」でいいのか。ちょっとショボくないか?。ま、笑えるからいいけど。

ゆ:
 確かに「笑いを取る」ことには充分成功してるな。道歩いててこれに出くわしたら吹き出すぜ。でも、これ、家か?。

も:
 いや、覗いてみると、どうもデザイン系の事務所みたいだな、1階は。2階はどうかわからんけど。




ゆ:
 デザイン事務所ってのが、いかにもだな。コンセプトのためには、周りの迷惑なんか全然気にならないっていう、デザイン人っぽい強引さを感じるな、「顔」に。




も:
 いやでも、実際さ。この辺って、京都市街でも特に京都っぽいこういう木造の家がいっぱい残ってる所なんだよな。歩いてみるとよくわかるけど。


ゆ:
 この場所で建て替えを、しかも建物をちょっとデザインする余裕があったりしたら、普通はこういう街並みにあわせた感じにするよな。実際、周りにもそういうのあるし。

も:
 そうそう、中は普通のビルや家なんだけど、外観を上手く工夫して和風にキレいに作ってあるやつね。あるある。 


ゆ:
 それなのに、コレ、っていうのは。やっぱ「わざとやった」としか思えないよ。例によって「街並み爆破系」の確信犯的なばかけんちく。

も:
 でもこれは、「街並み爆破系」って言っても、ガンダム専門学校みたいにバリバリ「アトリエ・タイプ」なやつが、「一石投じるためにあえてやった」ていう感じとは違うよな。だって「顔」だもん(笑)。

ゆ:
 確かに、一石投じてるけど、難解な建築的なコンセプトっていうよりは、単純に「街に笑いを持ち込む」って感じの吉本的なコンセプトに近いかもな(笑)。嵐山の寛平のアメマ看板みたいな。


も:
 そう、しかも笑い的にかなりスベってるし。最近よくある「あえてスベって笑いを取る」のパターンだよな。サブさの漂う同情的な笑い。 

ゆ:
 そうそう。どうも、ダチョウ倶楽部への視線と似た視線で見ちゃうよな。で、これ結局、「アトリエ・タイプ」なんか?、「ヤンキー・タイプ」なんか?。

も:
 う~ん、結局わかんないな。「ヤンキー・タイプ」なら納得いくけど。「あぁ、笑った笑った」で流しちゃってもいいかもしれない。「吉本興業設計部」の仕事と思っちゃえば。でももし「アトリエ・タイプ」だったら、作者が著名な建築家だったどうする?。

ゆ:
 リアクション取れないよな。これが、「地元工務店の火遊び」じゃなくて「建築家の自信満々の仕事」だとしたら。

も:
 本気なのか、冗談なのか、全く真意が読めないな。

ゆ:
 でもこれ家じゃないのが残念だな。人が住んでるんだとしたら、この中でどういう気分で寝起きしてるのか、メッチャ知りたいけど。

も:
 口が入口で、目が窓っていうのは分かるけど、この「鼻」はなんやねん?。「無機能」やん。しかも、コントの「外人付け鼻」みたいやん。

ゆ:
 こんな付け足しの丸棒っぽいのじゃなくて、鼻だけスゴいリアルにつくってあったら、もっと笑い取れるのにな。なんか柔らかい素材で作ってあって、しかも温かいとか。それで「鼻毛ぼーん!」みたいな。

も:
 そういえば、「帰ってきたウルトラマン」に、これとそっくりの「ビルの怪獣」がいたよ。埋め立て地のマンモス団地がそのまま怪獣化しちゃうような話し。名前忘れたけど。それのパクリかな。

ゆ:
 あー、あったあった。特にこの、メチャ無表情な目がそっくり。

も:
 って、あらためて目ぇみると、恐ぇえなぁ、これ。向かいの家はどんな気分で毎日眺めてるんだろ。


ゆ:
 結局のところ、かなりサブいながらも笑えるには笑えるんだけど、場所が悪すぎるよな。繁華街のど真ん中とかだったら、もっと笑いも取れたのに。日本一景観とか街並み保存とかうるさく言ってる場所のど真ん中になぜわざわざ...。

も:
 あとは、これが「アトリエ・タイプ」でないことを、祈るばかりだな。建築家があれこれコンセプトひねって、この場所にこの形を納得して作ったんだとしたら、ちょっとブルー入るな。日本の建築家って何考えてんだか、ってことになっちゃう。



ゆ:
 でもさ、京都って、街丸ごと「世界遺産」に申請するとかしないとか言ってるんだろ?。特に、寺社とか街並みを「遺産」って考えて。

ゆ:
 そーらしいね。

も:
 もし、本気で申請するなら。この建物の敷地だけ除外したほうがいいんじゃないか?。「ここだけは遺産じゃありません。」とか立て札立てて(笑)。

ゆ:
 いいねー。なんか「えんがちょ」みたいに線で建物囲っちゃって、線から中は「ハズレ」とか(笑)。




【1996年8月 掲載】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/12/07

【ばかのなな】ガンダム専門学校


(東京都渋谷区)

ゆ:
 いや、ここまで、直球なやつも珍しいな。

も:
 もう、やりたい放題だね。「ヤリ逃げ」って感じ。

ゆ:
 渋谷とはいっても、宇田川町や丸山町じゃないんだからなぁ。まわりにはこんなヒナびた商店街とか、高級そうなマンションとかあるし。例によって「街並み爆破系」だな。

も:
 でもこれって、どうやら建築とかの設計の専門学校なんだよな。



ゆ:
 えぇっ?、こんな中が教室なの?。なんか変な姿勢で授業うけなきゃいけないんじゃないの。天井高が1.5mぐらいしかなくて、みんな疲れたマラソン選手みたいにクビ曲げてるとか。床が坂になってるからケツに力いれないと椅子ごとすべってくとか。


も:
 いや、設計の学校なんだしそりゃないだろ。線がまっすぐ引けないよ、それじゃ。

ゆ:
 じゃ、これは普通のビルの外側についてる「飾り」なのかな?。ハデだな。

も:
 というか、やっぱ「看板」なんじゃないの。「設計の専門学校」としての。

ゆ:
 そんなん「かに道楽」と同じじゃん?。



も:
 なんかもぉ、「うぉー! 設計楽しいーっ!」「くぅぅっ! 建築すきすきーっ!」って感じするじゃん。もう力みまくり。「君たちも、オレ達と一緒に、設計で汗を流そうぜっ!」。そんな熱血ぶりを精いっぱいアピールしてみました...ってカンバン。

ゆ:
 えー、そんな体育会系かな?。「どぉ、オレたちの学校。クールっしょ?。クール。これってよくない?。」みたいなムカつく気取りを感じるけどな。

も:
 いや、でもマジな話しで、これは「建築教育の場」なわけだろ。「校舎」だろ。生徒に対して、どういうことを言いたくてこういうデザインにしたのかな。


ゆ:
 オレが思うにこうだな...

 ○その1
  君たちに「建築のデザインとは何か」
  を問う!
  私はあえてこの校舎をこんな風に
  しちゃったけど。
  これが本当に良いのかどうかは、君たち
  それぞれが考えてくれたまえ!。

も:
 いやぁ、そりゃデキすぎだよ。違うよ。

 ○その2
  おりゃーっ!、建築ってのはな、
  ここまでヤッていいんだー。
  表現したモンの勝ちじゃー。いてまえー。
  だまってオレについてこんかーい!。
  ...でもオレ達は、何にこんなに
  渇いてるんだろう!負けるな!

ゆ:
 どうしても体育会系にしたいらしいな。でも、教える側が、そこまでいうのか?。建築の世界って。

も:
 あっ、それともこうかな。これが究極だな。

 ○その3
  別に~、教育的意義とか、全然考えなかったよ。
  やりたいようにやっただけよ~。
  だってオーナーがやっていいっていたんだもん。


ゆ:
 いや、むしろ、このばか具合は、ひょっとすると「その3」かもな。

も:
 ここまでじゃなくても、建築の専門学校だけに、普通の建物じゃ出来ないようなこともできた、っていう面があるのは確かだろうな、やっぱ。


ゆ:
 しかしさ、隣がスーパーっていうのがマヌケだよね。こっちは、これだけ力んでるのに。全部吸い取られてるな。

も:
 いやそれ以上に、すぐ横になんかボロい「瓦屋根」があんだけど。

ゆ:
 こういう隣近所の街並みの現実を見ると、やっぱ「ヘン」の一言に尽きるなぁ。周りを意識しないと....、いや、意識してもしょうがないのかな。隣のボロい家にデザイン合わせるわけにはいかないし。

も:
 うん、だから建築の人って、「わかってて、あえてやった。」みたいなリクツを言うことがあるみたいだよ。でもそれって、なんとなく「逃げ」っぽいよな。「ヤリ逃げ」。


ゆ:
 しかし、これは見れば見るほど「ガンダム」だよなぁ。

も:
 山ほどある「ガンダム系ばかけんちく」の中でも、王者の風格だな。「最強ロボ」だな。

ゆ:
 でもなんかグチャグチャしてて、カッコ悪いよ。

も:
 最初のシンプルなガンダムじゃなくて、続々々々ガンダムぐらいのヤツな。なんかオタッキーな連中が、寄ってタカって超複雑なメカにしちゃって、わけわかんなくなっちゃった頃の。凝りすぎでカッコ悪いやつ。

ゆ:
 そうそう、もう複雑でプラモ作る気なくした。って、そういや、買ったなー、ガンプラ。

も:
 買った買った。デパートに朝からならんだ。

ゆ:
 でも、ガンプラ全種もってるヤツっていたよな、クラスに二人くらい。

も:
 いたいた。もう命かけてるヤツ。でもそういうヤツに限って、全然作ってないんだよな。持ってるだけ。

ゆ:
 そう、しかもそういうヤツに限って、作ってあっても、すげー下手なんだよな。切り放したとこの出っ張りがくっついたまんまだったり。色テキトーに塗ってたり。


も:
 それで結局アキちゃって。アゲクは、一個づつ作るのメンドくさくなって、いろんなモノの部品で勝手なメカでっち上げ始めるんだよ。それで「オレのオリジナル・メカ」とか言い出して、仲間に苦笑されんの。

ゆ:
 あっ、それって、このけんちくに似てない?。

も:
 ていうか、そのもの。


【1996年8月 掲載】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/12/06

【ばかのろく】いちごの お・う・ち


(東京都江東区・港区)


ゆ:
 おぉっ、「ファンシー」だね!。

も:
 うん、何だか背景の色も突然「メルヘン」だね!。

ゆ:
 そういえば、小学校の時、近所の文房具屋がみんな「ファンシー」になってくのが、スゲーやだったなぁ。

も:
 でもこれみたいに、勢いあまって店自体を「ファンシー」化したってのはなかったな。
 これどこ?。やっぱどっかの観光地?。隣に梅宮辰夫の「辰っちゃん漬け」の店とかあるパターンだろ?。



ゆ:
 田園調布。

も:
 うそだろー、清里とか嵐山じゃないの?。寛平の「アメマ」の大看板とかあったりするような。

ゆ:
 田園調布。しかも駅前商店街。

も:
 あのエライ人がいっぱい住んでる?。高級住宅街の?。 

ゆ:
 だからもぉ、街並みからウキまくってることコノウエないぞ。周りはコギレイなお店と、生け垣とかがきれいにしてある雰囲気のいい邸宅ばっかりだからなぁ。




も:
 あ、ほんとだ。すげー庭木。この遠くに見える赤いのがそうか?。何か「巨大バボちゃん」みたいに見えるな。立ち上がって歩いてきたらコワいよな~。

ゆ:
 う~ん、久々に大物の「ヤンキー・タイプ」だな。全国的にはよくあるパターンかもしれないけど、「立地との不釣り合いさ」って点では日本一の「メルヘンばかけんちく」かもね。






も:
 いや、でも「ヤンキー・タイプ」って感じは田園調布とはちょっと合わないんじゃないか?。千昌夫っぽい社長が勢いに任せて「やってもうた」っていう感じの赤坂あたりの成金ビルならともかく。田園調布は、昔からの高級住宅街だし、家柄がいい「もともとお金持ち」ってニュアンスじゃないか?。


ゆ:
 いやいや、「高級住宅街に住むもともとのお金持ち」の中にこそ潜んでる、また別の「ヤンキー性」があるんだよ、やっぱり。

も:
 あー、確かに。よく自由が丘とかにいるな。志村けんのコントみたいな白塗りの化粧して、キャンディキャンディみたいな服着てるあぶねーオバサン。風体はすげー異様なのにピカピカのジャガーから降りてきたりするんだよ。
 そういう変な「メルヘン志向」は確かにあるな。もぉなんか「ウキィー!、雑貨大好きーっ!」って感じの物欲丸だしなタイプ(想像図:「野村監督夫人」)。

ゆ:
 そうそう、「高級住宅街・良家」=「気品とセンス」とは限らないんだよ。「ノーマル・ヤンキイズム」に対して「ブルジョア・ヤンキイズム」だな。ベクトルが違うだけで、バランスの崩し具合としては同類項。
 そう考えるとさっき「立地と不釣り合い」って言ったけど、それはむしろ逆で、このいちごのおうちも「高級住宅街ゆえのフミはずし」なのかも。

も:
 なるほどね、緻密なマーケティグ・リサーチを踏まえての絶妙な出店だったりするのかも、冗談じゃなく。清里とか軽井沢にこのテのものが多いのも、この「ブルジョア・ヤンキイズム」を上手くくすぐってるのかもな。

も:
 それにして凄いなこの丸さ。どうやって造ったんだろ。

ゆ:
 そうそう、ばかけんちくでの大きな疑問の一つが、「実際に施工した人はどう考えながら造ったんだろ」ってとこだよな。とくにこんな「まるいもの」、ムズかしいんじゃないのかなぁ。

も:
 なんかバリバリ江戸っ子の左官屋や鳶の人が図面見て、「こんなバボちゃんみてぇーなモン造れっかよっ!」とか怒ってる絵が浮かぶなぁ(笑)。


ゆ:
 いや逆に、テレながらも結構嬉しがって造ってるんじゃないかなぁ。娘に「とうちゃん、今、「いちごのおうち」つくってんだ。すげぇーだろ。」とか言って(笑)。

も:
 でもお客もいっぱいいるし、地元にはもう馴染んでるみたいだし。こういうのは、地元に受け入れられてんなら「それでOK」なんだろうな。外のヤツが何言ってもムダだな。

ゆ:
 なんか買ってく?。

も:
 いや、それは...。ちょっと勇気いるな。

ゆ:
 何か食おうよ。だいたいこういうところにはクレープとかソフトクリームとかあるだろ。

も:
 いや、オレは向かいの店のチューチューアイスでいいよ。

ゆ:
 いや、歩きながら食うには、そっちのほうが恥ずかしくねぇか?。


【1996年6月 掲載】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/12/05

【ばかのご】平和を乱す 五重塔


(東京都台東区)

ゆ:
 う~ん...。一言で言うと「イヤー!、突然、なんてことすんのよっ!」って感じだな。この周囲からの激しい浮き方は。

も:
 だってここ「上野公園」だろ?。「不忍池」だろ?。こういう突拍子もないのって、建てられないようになってるんじゃないの?。「風致地区」とか言って?。「高さ制限」とか法律があってさぁ。

ゆ:
 確かに、池の対岸からみるとメッチャ不愉快だな。「おいおい、お前だけ伸びすぎや!」って、見る人みんな「心のツッコミ」入れてるよな。


も:
 「ばかけんちく」的に言うと、「マジに景観破壊してるヤツ」の典型かも。で、なんなの、この建物?。新手の立体駐車場?。

ゆ:
 いやぁ、どうやら、ホテルみたいだな。ラブホじゃなくてけっこう高いヤツ。



も:
 えーっ?。ヤダよ、おれ泊まりたくないよ、こんなの。だって、見た目すげーひ弱いじゃん、薄っぺたいし。片側の客室にばっかり人入れたら、ぜって倒れるな。

ゆ:
 確かになー。それに、普通こういう「塔っぽいもの」って「先細り」が原則じゃん?。なんか同じ「台形」が、ガーン、ガーン、ガーンて積み重なってて、上が重そうだよな。

も:
 やっぱこれって、「五重塔」意識してんのかな?。上野公園の中の寺にあるじゃん、五重塔が。 




ゆ:
 向こうの山の上の谷中にも、昔あったんだよな。焼けちゃったけど。となると、やっぱ場所的にそうかもね。

も:
 それにしたって、やっぱりブサイクだよなぁ。一万歩ゆずって塔を建てるのをヨシとしたって、何かシルエットっていうか、フォルムっていうか...。これ、ギザギザじゃん?

ゆ:
 「昔のワープロの文字」みたいだな(笑)。ホントの木造の五重塔が構造的なバランスと見た目のキレイさを見事に両立してるのに、なんかこれは今の技術に頼って、逆に「機能美」失ってブサイクになっちゃった、て感じだな。






も:
 あらゆる意味で「バランス」を欠いてるなぁ。これ見てると、子どもの頃、デパートのおもちゃ売場の入り口らへんにあった、「レゴランド」を思い出さずにいられないんだけど。ブロックで無理矢理に作ったギザギザな「どーぶつ」とか「世界のたてもの」とかの。

ゆ:
 いや、オレ、レゴ好きだから言わしてもらうけど、レゴで作ったほうが、もうちょっとキレいにできるぞ。これは、「乳児用レゴ」の造形だな。

ゆ:
 あー、あの赤ちゃんが口に入れられないようにもっとブロックのデカい方のやつね。

も:
 でもさ、これじゃあんまり五重塔「そのまんま」じゃないか?。なんかアートな建築家って、「メタファー」とかいって、コソクに隠すじゃん、そういう「何をモチーフとしてるか」ってとこを。




ゆ:
 そうそう、それで変え過ぎちゃって、もう原型とどめてなくて、結局何のカタチを作ろうとしてるのか、普通の人には全然伝わんない、ってのが一つの「黄金パターン」だよな。

も:
 これは逆に「丸だし」すぎて「ばかけんちく」化するっていう、第二の「黄金パターン」なのかもな。いや、でもこっちの方が多いかもな。「モチーフ丸だし」のやつ。


ゆ:
 だから、何回も言ってるけど、建築家がそんなベタなデザインするもんなのかなぁ?、本気で。「地域の特徴」持ってきて、カタチそのまんまで使うかなぁ?。




も:
 いや逆にこれだけ続くと「ベタなデザインをする人が多い」と素直に考えたほうがいいんじゃないか?。「そのまんまかいっ!」ってツッコまれてないんだろうな、今まであんまり。
 こういうのには、どんどんみんなでツッコミ入れないと、「全然OK」と誤解されたまんま、ずるずるいっちゃうぞ。

ゆ:
 やっぱ「ツッコミある街づくり」ってのは、ホントに必要だな。



も:
 それにしても、上野動物園から眺めてると、目の前にガーンと立ちふさがってて、上から見下されてるようでホンキでムカつくな。せっかくの動物園の平和を乱すなよ。

ゆ:
 見た目だけで、なんかジワーっと不安感を与えるタテモノっていうのも、もはや逆にスゴいかも。これ見上げてコワくて泣いた子ども、ぜって500人はいるぞ。

も:
 なんか、これ、謎の宇宙船がマエブレなしに突然ドスーンと着陸してきて、「ワレワレはウチュー人だ。無駄な抵抗はヤめ、ただちにコーフクせよ」とか、タカビシャに放送して、みんなが不安げに見上げてる、って絵ガラだよな(笑)。

ゆ:
 そうそう、それで逃げだそうとした親子連れに、なんか「怪光線(笑)」がビーっとか当たって消されちゃう。んで、買ってもらったばっかりのキリンのヌイグルミだけが、ポテっとか落ちる。

も:
 それでVシネ一本いけるな。ところで自分で自分のこと「ウチュー人」て名乗るのって変だよな。

ゆ:
 それよりオレは、ウチュー人はなんで、必ず「テープの早回し声」で、しかも自分らを絶対「ワレワレ」って言うのか、の方が不思議だな。


【1996年5月 掲載】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/12/04

【ばかのよん】世界都市博覧会!


(東京都江東区・港区)

ゆ:
 おい、トシハク行こうぜ、トシハク!

も:
 やってないって、そんなの。中止になっただろ?。

ゆ:
 いやぁ、やってて欲しいなぁ、トシハク。「実は、ちょっとだけやってます。」とかいう話しはないかな?。予定地に、トーキョータイシのヌイグルミだけがなんとなくウロウロしてるとか。

も:
 とりあえず、これ読めよ。

ゆ:
 ムズかしくてわかんないよ。アオシマって誰?。プラモ屋?。

も:
 元、高見知佳の相方だよ。じゃぁ、とにかく、トシハクをやるハズだったところに行ってみるか。電車は通じたらしいし。一つくらいは入れる建物があるだろう。

ゆ:
 トーキョータイシ、早く見たいな。

も:
 いないって。そんなに好きなのか?。



-------------------------- 後 日 --------------------------




ゆ:
 おぉ、トシハクだぜ、トシハク!

も:
 でも確かに「ゆりかもめ」って、遊園地の乗物みたいだな。運転手いないし。レインボーブリッジの骨組みの中を走るし。よみうりランドの「バンデッド」だな。

ゆ:
 いやぁ、このサムさは、別府の城島後楽園って感じだな。でも、建ってる建築も遊園地みたいなんばっかしだぜ。

も:
 確かに、桂小枝にレポートしてもらいたいな、ナイトスクープで。



ゆ:
 これ乗ろうよ。このマルいやつ、どうみても乗物だぞ。動くんだろ?。

も:
 これ工事中だよ。それにこれはあの例のテレビ局になるタテモノらしいぞ。

ゆ:
 えっ!、乗れないの?。何でテレビ局にタマがついてんの?。




も:
 あの例のテレビ局のマークを実物化したんじゃないか?。あの丸いヤツ。

ゆ:
 あの目ん玉マーク?。また、そんなベタなデザインするか?。どうせ丸いモンなら、赤く塗って手足つけて「ほーら、バボちゃん!」、ぐらいやらないと一個も笑えないな。

も:
 記者会見とかで、「本社ビルのデザインに際しましては、当社の人気キャラクター『バボちゃん』を起用いたしました。」とか、大まじめに言って欲しいな(笑)。そこまでヤレば、いい「ばかけんちく」になれるのに。


ゆ:
 あっ!、やっぱりトシハクやってるよ、ほら。こんなのがある。

も:
 うわ、確かに遊園地だな、こりゃ。ノコギリか、これ?。何で、「臨海副都心」にノコギリなんだ?。「新木場」ならもっと東だぞ。ワケわからんな。


ゆ:
 これ、乗れないのか?。地下に行けるとか?。


も:
 これも工事中だよ。でもこれ、アートなのか?。そういえばこういう野外のアートって、どうしてこうベッタベタの原色使ったヤツばっかりなんだろう?。幼稚園っぽいよな。



ゆ:
 おっ!、ガンダムがあんぞ、ガンダムの顔。乗れないのか?。

も:
 これはあれだろ、「フォーリー」とかいう、あんまり意味のないチッコイ建築。






ゆ:
 なんだよ、全然乗れないじゃん、トシハク。じゃぁ、あのデカいのに行ってみよう。

も:
 エドハクもそうだったけど、こういう「足が細くて、頭がデカい」っていうのは、どうも見てて落ちつかないよな。

ゆ:
 ところでナカは何が入ってんだ?。「スペースマウンテン」みたいなコースター?。

も:
 いやなんか、「国際会議場」だかなんだか、そういうの。こういうのあちこちにいっぱい出来たけど、ホントに「国際会議」って、そんなにやってるのか?。

ゆ:
 結局、乗り物なしか?。トシハクなくても、一個ぐらいつくっとけば、もっと人来るのになぁ。どうせタテモノはみんな遊園地っぽいんだから、ナジむっしょ?。
 しっかし、誰もいないな。ホントに開いてんのか?。

も:
 もう去年の11月から開いてたらしいぞ。誰も知らないけど。
 しかし、ツルツルのカチカチだなぁ。まわりはガラスとステンレスとワイヤーだらけだぞ。

ゆ:
 どうして「新都市っ!」とか「未来っ!」とかいう場所になると、こういう「メタリック」な方向に、ヘンに力んじゃうんだろうか、建築の人って?。



も:
 こういうの好きな人って、実はそんなにいないんじゃないか?。サムザムしくて、重くって、なんかケガしそうで、居心地悪いよな。

ゆ:
 この風景はあれだな、「機械のカラダをタダでくれる星」みたいだな。

 一番、ヤな未来だよ、そんなの。







も:
 「トシハク」って、やっぱ「未来の都市像」を提示して、ユメとキボーを振りまくためにやるもんだろ?。こういうタテモノを見て「ユメとキボー」に結びつくのは、オッサン達だけちゃうんか?。俺らはそんな単純にはダマされへんし。
 「遊園地」と「機械化母星」みたいなんばっかりじゃヤだよな、やっぱり。

ゆ:
 じゃぁ、やっぱり、トシハク止めといてよかったのかもな。とにかく「未来の都市の幸せな生活」のイメージが、単純というか、時代遅れというか。

も:
 この「臨海副都心」、どうすんだろうな。存在自体がサムすぎるよ。

ゆ:
 いや、トーキョータイシさえ居れば大丈夫。こいつらのヌイグルミが、なんとなくウロウロしてるだけで、充分笑いとれるぞ。メチャメチャ楽しい街じゃん?。だったら俺は住んでもいいな。

も:
 でも、このデザインじゃ、ヌイグルミにするにはムリがあるぞ。
 あっ、ひょっとして「中止」のホントの理由は、「トーキョータイシ」のヌイグルミ化に失敗したからなんじゃないのか?。委託受けた業者が、「もぉ、こんなん出来ないっすわ、ぼく~。どうやってもヒト入らないっすよ~、このカタチじゃぁ。カンベンしてくださいよ~。」とか言ってきて。んで中止。


【1996年3月 掲載】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/12/03

【ばかのさん】描き割り式バブル神殿


(東京都世田谷区)

ゆ:  う~ん、ほとんどラクガキだな、こりゃ。環八沿いだし、やっぱり車相手のラブホかパチンコ屋だろ。夜になるとサーチライトとか回ったりするやつ。

も:
 いや、それがショールームや販売店の入った某大手自動車会社のビルなんだよ。「バブルん時に調子んのって作ったものの、今けっこう恥ずかしいビル」の典型だろうな。こんな落ちつきのないデザインじゃ、会社のイメージにも悪いだろうに。




ゆ:
 外観ですでに浮かれすぎ(笑)。作ってる当時は、みんなもう超ノリノリだったんだろうなぁ。こういうの作ることで「アートに理解のある会社」とか言ってもらえると思ってたんだろうか?。下手すると景観破壊だぜ。



ゆ:
 このいろんな素材やカタチがゴテゴテくっついてんのは、何かコンセプトがあんのかなぁ?。真ん中に「ギリシャ神殿」みたいな柱とかあるし。

も:
 「古代から現在に至る、多様な建築様式の複合形態」とかもっともらしいコンセプトがあるんだろな。そんなの建築家しかわかんないって(笑)。それでも結果的にカッコよければいいけど、こりゃどうみてもブサイクだし、なんかエラソーでムカつくよな。


ゆ:
 しかも、すぐ裏は住宅街だし。毎朝、起きて窓開けてコレを見なくちゃいけないってのは、かなりツラいぜ。「建築」って、いろんな方向から、いろんな人が見るもんだろ?。「アートだからなんでも自由にやっていい」ってのは、建築には通用しないんじゃないか?。


も:
 って、裏の住宅街の方から見てみようと思って来てみたら、何これ!。

ゆ:  おいおい、裏には何にもないぞ。表側はあんなにいろんなモンがくっついてんのに、裏はムシかよ。窓すら一個もないし。実は中は原発なんじゃないか?

も:  作るときに、裏側に人が住んでるって意識が、全くヌケてたんだろな。環八側しか目に入ってない「ソトヅラビル」ってとこすか?。ワザとやってんなら、失礼すぎるぜ。落書きしたろか!。

ゆ:
 ていうか、TVや舞台のセットの「描き割り」だよ、これじゃ。これだったら、表面のアレをベニヤにかいて、裏にツッカイボウして立たしといても、絵的には同じかもな。裏の家の人も気の毒になぁ。

も:
 いや、環八の交通騒音用の「巨大防音壁」ができたと思ってて、「車のショールーム」ができたとは、いまだに気づいてないかもよ(笑)。

ゆ:
 それにしても、この「ギリシャ神殿の柱」の上にくっついてるヤツ。

も:
 ああこの、一番上の2つのグルグルのヤツ?。

ゆ:
 まさかとは思うけど、これって「クルマ」のカタチとカケてあんのかなぁ。

も:
 いや、まさかそんなベタなマネするか?。建築家が?。

ゆ:
 「クルマのショールームだけにぃ!....、はいっ、このカタチ!。ほらここが前輪、んでここが後輪に見えるでしょ、ねっ、ねっ! どう? 笑えない?。」とか。

も:
 寒っ!!。寒すぎて、一周まわって逆にオモロいわ。

ゆ:
 いや、でもマジにカケてんなら、オソルべき安易さだな。遊園地によくある「ソフトクリームのカタチのソフトクリーム屋」とやってることは同じだぞ。





も:
 いや正直に言うと、このグルグル、オレはどうもコレを連想しちゃうんだけど。





ゆ:
 あっ、オレは、こっち思ってた。






【1996年1月 掲載】



| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/12/02

【ばかのに】薬局内蔵スペースシャトル


(埼玉県さいたま市)


ゆ:
 おわー、何すかこれ?。スペースシャトルが丸いビルのてっぺんにささってんぞ!。

も:
 確か今度スペースシャトルに乗る人は埼玉出身なんだよ。だからそれにチナんだんじゃないの?。

ゆ:
 だからって、ビルの形でチナむか、フツー?。せめて「彩の国シャトルまんじゅう」ぐらいにしとけって。



も:
 しかも、全壁面、金色だぜ。「金粉シャトル」だぜ。大宮の象徴「SONIC CITY」のすぐそばにこんなの作って、よく叱られないな。このハデさ、成金具合、強引さ、きっとラブホかパチンコ屋だろ。



ゆ:
 って、近づいてみたら、おい「ウィークリーマンション」て書いてあるぞ。しかも一階には、「○○建設」みたいな地元建設業者と「薬局」が。テナント募集する方もなんだが、入るほうもどうかしてるな。

も:
 いや、この「地元建設業者」がきっとこれ作ったんだろ。自社ビル兼マンション。だとしたらこの「ばかけんちく」具合にもなんとなく納得がいくな。

ゆ:
 「ヤンキー・タイプ」の典型だな。社長の想像図、簡単に作れるぞ、これ。それにしても、薬局はなんでだ?。


も:
 店にはばあちゃんしかいないぜ。ちょっと入ってみよう。






  ゆ:
  「面白い建物ですね」

  薬局のばあちゃん:
  「えぇ、まぁ、皆さんそうおっしゃいますね..
      ......(苦笑)」






も:
 おい、何だかノリ悪いぞ。「やむなく」って雰囲気。やっぱり「地元建設業者」の謀略を感じるぞ。なんだか、ばあちゃんが気の毒になってくるな。この状態に至る裏事情がメチャメチャ知りたくなってきた。

ゆ:
 あっ、「コンドーム自販機」発見!しかもこんな側面の路地に。さすが薬局。

も:
 すごい路地だな。体、横にしないと入れないぞ。たとえ建物は宇宙船でも、「コンドーム自販機は、店の側壁に!」って鉄則を守ってるところがすごいな。

ゆ:
 あっでも、この自販機、壁面に埋め込んであるぜ、「後付け」じゃない! ってことは、このスペースシャトル作るときに、薬局がテナント入りすることはすでに決まってたんだな! 

も:
 施工の時、業者が図面見ながら「この壁面のピット、なんすか?」「あこれは、自販機埋めるから、コンドームの」とか言ってたんかな(笑)。

ゆ:
 スペースシャトルに「コンドーム自販機」実装してもなぁ。宇宙で使う気か?。

も:
 いや、きっと実験のプログラムの一つだな。「無重力空間に於ける避妊具の耐久性」とかの。

ゆ:
 だからって、自販機ごと積むなよ(笑)。

も:
 結論としては、かなり笑えるし、「作品」気取ったイヤミ皆無だし。「いいばかけんちく」かもな。

ゆ:
 あとは、近所の人がどう思ってるかだな。

も:
 それにしても、NASAの日本人宇宙飛行士の夢をブチ砕いて「宇宙一番のり」しちゃった、あのテレビ局のオッサン。

ゆ:
 あぁ、あの「見栄晴」そっくりの。

も:
 最近見ないな。どこ行ったんだ?。

ゆ:
 あれは、全部CGだったんだよ、きっと。実はまだ海から回収されてないんじゃないか?。


も:
 う~ん、「忘れられ度」は「フーセンおぢさん」なみだな。


 

【1995年12月 掲載】


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/12/01

【ばかのいち】江戸東京 " 巨大ロボ " 博物館


(東京都墨田区)



なんと、いつのまにかサーバーから画像が紛失するという珍事件発生!
12年前のフロッピーディスク(笑)等から、現在、画像捜索中。
申し訳ありませんが、しばらくお待ちください……。




ゆ:
 なんか変な形。「江戸」だから、下駄かなぁ?。

も:
 いや、「高床式倉庫」かもよ。でもこの形のどこが「江戸東京」なんだか。それにしても何だかバランス悪いね。

ゆ:
 下駄の歯がずいぶん真ん中よりだよね。地震、大丈夫なのかなぁ。この屋根の下には、あんまり長く居たくないね。でもここ「広場」って名前だから、人が集まるための場所なのに。

も:
 確かに、遠くから見るぶんにはいいけど、下に行くとすげぇプレッシャーだな。これだけデカくて重そうなものが柱四本で立ってるってのは、やっぱり何かこわい。


ゆ:
 博物館に入るには、ここからこのエスカレータに乗るんだね。でもこの色と形、どう見ても「ガンダム」、っていうか「ホワイトベース」だな(笑)。

も:
 たぶん緊急(何の緊急だ?)の時には、「巨大ロボ」に変形するんだよ(笑)。しかも悪ものの。でもこの「アニメ・メカ」のどこが「江戸東京」なんだかなぁ。


ゆ:
 中の博物館の展示は丁寧に出来ててなかなか良かったけど。「中身」との脈絡、「江戸東京」との脈絡、「隣は国技館」っていう脈絡、みんな感じられない。

も:
 「歴史と伝統を重んじつつも、未来的な東京のイメージも加味し」ってとこすか。でも「未来的な東京」のイメージがどうみても「ロボ」ってのはカッコ悪りー。「未来」のイメージが貧困だよなぁ。

ゆ:
 記念すべき「ばかけんちく」認定第1号だね。しかも、「笑いなし」にマジつくってるし。ぜんぜんの「ばか」の自覚のなしの「アトリエ型ばかけんちく」の典型かも。

も:
 あっ、やっぱし巨大ロボに変形して動き出した。にげよう!

ゆ:
 で、でも、変形してもカッコ悪りー。



【1995年11月 掲載】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2006年11月 | トップページ | 2007年1月 »